2ntブログ

2013年02月

強欲


私と主の間には
なにかしらの『欲』が必要。
けれど、私には主としたいことがなにもない。
して差し上げたいというような大それたこともない。
そもそも、ふれることさえ…
私がさわったら汚らわしいと思って遠慮してしまう。
…主は決して、そのようにはおっしゃらないけれど。

 痣がうれしい
 縄痕が愛しい
可愛らしくそう語る数多のM女さんたち。
 消えなければいいのに
 ご主人様に愛された跡だから
 ご主人様の欲を受けた証だから
私の身体に残るものだって
同じはずなのに…
まったくそう感じられない。
思う様に使ってくださった身体の感覚は
瞬間的に私のもとから消え去って、
皮下出血して変色した部分をなぞったところで
なにも感じない。

この身体を
どうやって認識すれば
授けていただいたものを感じられるのだろう。
私のものになるものはなにもない。


ただ主にとってのみ都合良く、
具合良く穴の空いたものでありたい。
ちょっと場所をとるけれど、使い心地が良いのだと
部屋の隅に置いておいていただけるような…
無機質に濡れそぼつ肉塊。

欲望せよ、とおっしゃるだろうか。
もっと欲しがれと煽られるだろうか。
なにも欲しくない、
なにも要らない。

主にとって、良く在りたい。
そんな風に願う私の姿は、
きっと強欲そのもの。